司牡丹酒造(株)焼酎蔵買取・整備プロポーザル1
司牡丹酒造(株)焼酎蔵買取・整備プロポーザル2

司牡丹酒造(株)焼酎蔵買取・整備事業 耐震補強基本計画及び活用計画策定プロポーザル案

2023年度前期放送のNHK連続テレビ小説「らんまん」の主人公のモデルとなった佐川町出身の植物学者・牧野富太郎博士の生家も代々酒造りを営んでいたように、佐川町は文教のまちや桜のまちでもあると同時に、酒造りのまちとしても有名である。

このプロポーザルはそのような佐川町の「歴史的風致維持向上計画」に基づき、司牡丹酒造株式会社の焼酎蔵の整備や酒造り歴史展示施設として活用する提案である。

ここでは「記憶」「自然」「商い」「集い」というテーマごとの4つの蔵にゾーンに分け、酒造りの歴史だけでなく、佐川の歴史・文化をそれぞれの「蔵」が担うことで過去から学び、さかわの未来の文化へと紡ぐ拠点となる計画とした。

構造や景観的な観点についても約200年前に建設されたと伝えられる酒蔵の歴史に敬意を払い、現在あるものを活かしながら、現代の技術・材料を用いながら不足する耐震性能は補い、腐朽部材は適切に取替や補強を施し、現代に求められる機能を付加することで、次世代へと引き継ぐことができる手法とした。

また展示については「ありのままの酒蔵を感じる」をコンセプトとして、蔵で実際に使われている様々な大きさのホーロータンクを什器として活用。歴史に触れつつ、ユニークで柔軟性ある展示計画を提案した。